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GTDをやめました

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表題通り。GTDをやめることにしました。若干釣りっぽいタイトルではありますが、その辺を詳しく書いていきます。
表面上のことから書いていけば、使っていたタスク管理ツールをOmniFocusからThingsに移行しました。それと同時に GTDをやめました 。ということになります。

というわけなので、まずはここでいうGTDとは何かというところから書いていきます。

GTD

GTDをやっている上での利点は、時間に空きができた時にその場の状況、つまり場所や持ち物、そしてモチベーションにあわせて、タスクを選んでいくということだと理解しています。GTDを実践している人は、それを実現するために、やらなければならないタスクをすべて可視化して巨大なタスクシステムの中に投げ込み、整理します。

以前にも書きましたがGTDはマトリックス型タスク管理システムを実現するためのフレームワークなので、”その場の状況”を示すコンテキストはとても重要な要素です。そういう意味では、”コンテキスト”を十分に活用できていなければGTDをやっていないことと同義だと理解しています。

OmniFocusはGTDのためのツール

いろんな新しいものを見ていくのが好きなので、たくさんのタスク管理ツールを触ったりしています。その中で、コンテキストをきちんと実現しているツールは、OmniFocus以外にみたことがありません。つまり、なんらかのソフトウェアを使って、GTDを適切に実行しようとすると、必然的に OmniFocus を使うことになります。

OmniFocusを辞めた理由

実はほぼ1年おきくらいにOmniFocusとthingsを行ったり来たりしているので、あまり説得力はないのですが、つい最近またOmniFocusを諦めました。

直接的な動機はモバイル環境(iPhone)での同期の遅さです。たとえば、歩きながらちょっとタスクを見たいときにiPhoneでOmniFocusを立ち上げると最新状態ではなく、同期が始まったりします。(注:歩きスマホはやめましょう)

ThingsでもiPhoneで立ち上げたときに同期が始まるのですが、OmniFocusより明らかに早く同期が終了します。これは全体の体験の満足度をとても上げてくれるものでした。

OmniFocusを諦めるときに必要になったこと

OmniFocusを諦める上で必要な決断は、”コンテキスト”を諦めることでした。ThingsはGTDを実装するためのツールではありません。それは、開発元であるCultured Codeが書いたテキストによって自明になりました。そしてこれはとても大きなことでした。これまで多くの人がThingsでむりやりGTDを実現しようとしてきたからです。

Thingsの使い方(2014年版)

Thingsには大きく次のような領域でタスクを扱います;

  • Inbox
  • Focus
  • Area of Responsibility

タスクは発生すると、まずInboxに入り整理を待ちます。Focusでは、今日やることなのか、次にやることなのか、特定の日にやることなのか、それもともしばらくやらないタスクなのかという観点でタスクが整理されています。Area of Responsibilityは、それぞれの領域(家庭とか仕事とか友達とか)のタスクが目標としているエリアによって整理されています。

毎日タスクをこなすときは Focus の中で完結します。たとえば、日次レビューを朝行い、アクティブなタスクの中から、今日やりたいことをピックアップし、それをこなし、足りなければまたアクティブなタスクから追加します。

定期的に、少しだけ時間を使って、Area of Responsibility ごとに見ていきます。週次レビューを行い、Area of Responsibility ごとに確認し、たとえばプロジェクトとしての進捗がどうか、他に必要なタスクがないかを確認します。

コンテキストによってリストを作り、できる作業をこなすのではなく、今日やることをあらかじめ計画して、それをこなしていくというスタイルです。もちろん計画したけれどもできなかったとか、やらないことを選択することはあります。

まとめ

OmniFocusからThingsに移行するのと同時に、コンテキストごとのリストを作ることをやめました。いまあるアクティブなタスクの中から都度 done したいタスクを選びこなしていくことにしました。これが今の自分に合っていたからです。

GTDの整理フローや週次レビューといった習慣はやっていますが、GTDをもっとも特徴付けていると言えるコンテキストごとのリストは作っていないので、GTD(狭義のGTDともいえるかもしれません)をやっているとは言えません。

GTDが生まれたのは2001年。ようやく第1世代iPodやCLIE PEG-N750Cが発売され、モバイル環境で言えば、NTT docomoがFOMAをサービス開始した頃です。当時と比べて、多くのことがデバイスを選ばずにできるようになり、コンテキストの重要性は薄れているのではないかと個人的には感じています。

Things 2はいまだにiOS7のフラットデザインは適応されておらず、Cultured Codeは Things 3を昨年から開発し続けていますが、彼らのこだわりは最終的にすばらしい体験を提供してくれると信じています。

(Photo by Gabriel Toro.)


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